ニキビができる
メカニズム

10~30代の世代に発症しやすいニキビ

思春期~青年期(主に10~30代)の世代に発症しやすいです。毛穴の奥には皮脂腺などが含まれますが、これらに何らかの炎症が起きている状態をニキビと言います。皮脂腺では、皮脂が作られ、男性ホルモン(アンドロゲン)の分泌によって、その量はコントロールされています。なお、皮脂は毛穴から皮膚表面へと出てくるようになりますが、これが肌の保湿や皮膚のバリア機能にも役立つとされています。

ただ思春期になるとアンドロゲン(男性ホルモンとされていますが、女性の体内でも分泌します)の分泌が男女共に過剰に分泌されるようになります。この皮脂が皮膚の常在菌である遊離脂肪酸に分解されると毛包漏斗部(毛穴の入り口部分)が刺激を受け、角化異常が起きるようになります。これが続くことで毛穴は狭窄化していき、やがて閉塞していきます。

そして毛包の中では、皮脂や角質等が混ざった塊が作られるようになります。これが面ぽう(白ニキビ)ですが、アクネ菌を増殖させることになります。これによってトリグリセリドを分解し、遊離脂肪酸が生成されます。その後、炎症物質である遊離脂肪酸は炎症を毛包内で引き起こし、赤ニキビを形成するようになります。さらに炎症が進むと膿を持つようになって黄色ニキビとなります。それでも治療をせずに放置が進めば、嚢腫や結節がみられるようになります。このような状態は、毛包周辺の組織が損傷しやすく、治癒後に線維化するなどして収縮化し、皮膚が硬くなるなどして瘢痕化が起きることがあります。これをニキビ痕と言います。

レーザーフェイシャル
によるニキビ治療

レーザーフェイシャル機器

ニキビの治療については、抗菌薬の外用薬や内服薬などの薬物療法が基本ですが、それだけでは治療が難しいという場合も少なくありません。このような患者さまにつきましては、レーザーフェイシャルによるニキビ治療を行います。使用するのはジェントルマックスプロプラスです。

この場合、ジェントルマックスプロプラスが照射する2種類のレーザーのうち波長755nmのアレキサンドライトレーザーを患部に向けて当てていきます。同レーザーはメラニンに吸収しやすく、それによって毛から熱が発生します。これによって、毛穴の閉塞部分が解消されるようになるほか、皮脂腺にも熱が伝わって、皮脂の過剰分泌を抑制するなどの効果が働くほか、アクネ菌を殺菌できるようになるとも言われています。同治療では、炎症性のニキビ、ニキビ跡からの色素沈着などの改善効果がみられるようになります。

レーザーフェイシャル
による
ニキビ治療のメリット

同治療を続けていくことで、顔に生えている産毛が脱毛できるようになります。そして毛がなくなることで、日頃からのスキンケアのみでも毛穴が詰まりにくくなっていきます。さらに皮脂腺も縮小傾向になっていくので、過剰分泌も避けられます。したがって毛包漏斗部の角化異常も防げるようになります。つまりニキビは改善していき、発生しにくい環境が作られることになります。

ニキビ治療でレーザーフェイシャルを行う場合、1回の施術で終了することはありません。少なくとも3~5回程度の通院が必要となります(個人差あります)。その間は3~4週間程度の間隔を空けて施術を受けます。このほか施術中に痛みがみられることもあります。

注意点としては、施術後にニキビが以前より悪化することもあります。ただこれはレーザーの熱による毛穴の炎症によるケースが大半ですが、施術部位にかゆみや腫れがあれば速やかにご受診ください。また施術期間中はレーザーだけでなく、ニキビ治療の外用薬も併用していきます。これによって、より高い効果が得られるようになります。